私が見つけた、一つのダイエット理論

物心ついたころから太っていた私は、ダイエットはいろいろやってきた。
私のダイエット歴の最初の記憶では、中学生くらい。

太り始めたのは、中学校の部活を引退した後、高校受験あたりにかけてで、
今思えばそんなに必要もない夜食なんかも出されたりして、
どんどん肥えてゆく。

当時流行ったのはリンゴダイエットなど単品をずっと食べるというもの。
りんごは祖父からわんさか送られてきていて、身近にありまくったので、
リンゴが好きな私にはとても楽しくできるダイエットだった。
だが、単品ダイエットなんて続かないなんて、今やダイエッターには常識で、
その時ももちろん続かなかった。
中学生なら、栄養が偏る、と母に止められたし。

王道のランニングをやれば、何せ田舎だし、中学校のジャージで走っていると走っていると目立つ。
中学校の担任の先生から「朝、〇〇道路を走っていたでしょ!」なんて声をかけられて即辞めるチキンハートの持ち主。
運動をしているところを誰かに見られるなんてとんでもなく、まんまと動かなくなった。

そんな体重のまま高校に進学。
部活は運動部ではないところに入ったため、
ますます10代後半の体は膨らんでいった。

そのころ、ダイエットというか、言い訳ばかりしていた。
アイスを食べれば「冷たいもの食べているから、体が体温を上げようとして痩せるよね」とか
温かいものを食べれば「汗かいて痩せるよね」などと、
同じような体型をして同じような悩みをしていた子とうなずきあい、
学校の校門前にある駄菓子屋さんで、自分たちをごまかしながら放課後の買い食いをする始末だった。

高校1年生の時、同じクラスの女の子がすごく痩せていた。
都会から転校してきた子だった。
ある日、その子とお弁当の話をした。

「今日のお弁当なに~?」と話しかけたところ、その子は
「麺類?かな?」といった。
お昼にお弁当見せてもらったら
入っていたのは「ところてん」だった。

ところてんをまだ食べたことがなかったんだけど、
透明で茶色のつゆにちょっと浸っているこれが焼きそばなどと同じ麺類とは思えない。
痩せている人は食べるものが根本からちがうんだ、と思いながら
私は唐揚げを食べた。

その痩せている子は、ほかの女子にもこういわれていた。
「ほんと、食べてる時まずそうに食べるよね(笑)」

確かに、食べ物を食べるのが何かの罰のように、
ひとくちひとくち憎しみがこもってるような口のゆがみようだった。
ご飯がそんなに憎いのかな?と思えるほどの。

もう一人、バレー部の女の子がいて、この子もまた細かった。
あるとき、ビタミンサプリのタブレットをパッともらい、
こんなものがあるんだね、と感心していたらその子がこういった。
「ご飯食べるのめんどくさくてさ。親にこれ食べさせられてるんだよね」

「ご飯食べるのがめんどくさい?!」
心底驚いた。
食べ物を食べることをめんどくさいだなんて!
食べたくて食べたくて仕方ないのに!

太ってる私と痩せてる子たちの違いはこれか。
「食べることへの執着」

痩せ理論の一つがわかったような気がしたけど、
理論と心はバラバラで、その後もずーっと痩せないのでした。

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